表情筋肉を動かす

更新日:2020.03.06

執 筆:整体師 飯島淳

新型コロナウイルスの影響でマスクをされている方が多くいらっしゃることでしょう。
マスクをしていると、なんとなく顔がこわばるということがあると思います。
そして、なんとなく呼吸も浅くなっているということもあるでしょう。

自律神経には、表情筋が大きく関わってきます。

筋肉の反応

顔の表情があまり動かないという人がいます。
ストレスを抱えている、悩んでいる、集中している、またうつ病などの場合、この動きがなくなるというケースもあります。
どこの筋肉でも動くには、当然ですが脳からの指令で動きます。

表情筋は、心理的な反応でも大きく関わってきます。
リラックスしている場合には、リラックスしているように見える顔になるでしょう。
怒っている時には、怒っている顔になりやすいものです。

主な表情筋と呼ばれるところ

  • 口角を上に上げる筋肉(軽くほほ笑む時にも使います)
  • 口を横に広げる筋肉(口を開いて笑う時に使います)
  • 眼の周りの筋肉(目をパッと開いたり、眉毛の上げ下げ)

代表的なところを挙げてみましたが、足や腕などの筋肉は関節を動かすのに大きく働きます。
表情筋は、細かく顔の皮膚を動かします。
脳で思ったことがここで反応します。それによって様々な表情豊かになる訳です。

人間には、表情を読み取って行うコミュニケーションを使えるような仕組みが備わっているのです。
意識的に動かす場合と、無意識で動いてしまう場合があります。
嘘を付こうとしても表情筋が無意識領域で動くのですぐにバレてしまうなんてことがあるでしょう。


有名な実験で、同じマンガを読むのに

  1. 前歯でペンを落ちないように噛みながら読む(口角が上がり笑顔に近い)
  2. 上下の唇でペンを噛みながら読む(我慢の顔に近い)

という2グループに分けた時に、1.は面白いと感じ2.は面白いと感じたレベルが下がったという結果がでました。
また、眉と眉を寄せながら読む(しかめ面)ということをした時に、悲しさが増えたというデータもあります。
実際は、意識的な感情が動いていない時でも、表情筋が動いたことによって心理面に変化が出ます。
すなわち表情筋が動く事によって感情を強調する効果があるのです。

表情筋を使い副交感神経の活性化

少し口角が上がることによって、副交感神経が活性化されていきます。
にこりと微笑むだけでも、リラックス効果があります。
気分が落ち込んでいる時に、色々考えずに表情筋を使いいかに楽しそうな表情にしてみるかを試してみましょう。
前歯でペンを噛みながら、イライラしたことを考えた時に、イライラ度が軽減する可能性は大いにあります。

マスクをしていると、どうしても顔がこわばってしまいがちです。
出来る事は、マスクをしながらでも笑い側に動かしてあげること。
笑顔に動いたことで、無意識領域で副交感神経にアプローチができます。
これを毎日やっているのと、日々表情がこわばって行くのとでは大きな違いが出てくるでしょう。

通勤電車で一人なのに笑顔を作っていると変な人に思われるかもしれませんが、今ならマスクをしているので分かりづらいです。
マスク越しにニヤリとしてみて下さい。
ご自宅やオフィスでも表情筋を使い笑顔を作りましょう。


自律神経