泣くことで副交感神経を活性化

更新日:2019.12.06

執 筆:整体師 飯島淳

今年も早いもので、もう12月となりました。
体調に気をつけて令和元年残り一ヶ月を過ごしましょう。

反応を止めずに涙を流す

さて、皆さんは最近泣くことはありましたか?
この行為には、様々な種類があります。
感動や恐怖の時もあるでしょう。
目にゴミが入った時にも、反応として出てきます。

日常でも、涙は常に出ているものです。
大人ですと1日約0.6~1cc出ていると言われています。
これで目にうるおいを与え角膜を守っているのです。


そもそもこれは、親から教わったものではありません。
教わっていないのに、みんな涙の流し方は知っているのです。
自律神経による反応で呼吸が勝手に出来るように脳に組み込まれているため、反応で流すことが出来ます。


1歳ぐらいでは、空腹やおむつが汚れて気持ち悪いなどにより大声で泣くといことがあるでしょう。
ここで我慢して泣かない子はほとんどいません。
この時は、流すというより、ストレス反応で泣き叫ぶ感じです。
自分の思いを分かってもらうための行動です。

大人になると泣けなくなる...?

しかし、大人になるにつれて色々な感情の抑圧や過度な責任感・人の目などを気にすることが増えるなどの要因で、泣く回数が減ってきます。
特に感情を抑圧することが多くなっていると、涙は出にくくなります。

すると、感情の振り幅がどんどん小さくなってしまいます。
感情に揺さぶられて涙が勝手に出てくることが苦手になってしまう場合があります。
その回路を使っていないため、活性化出来ていないのです。

涙を出すような感情になっても出てこないということです。
普段涙腺を使っていないので、必要な時に出てきません。

涙と自律神経の関係性

泣くという行為は、自律神経でいう副交感神経というリラックス系の神経を活性化してくれます。
しっかり深く眠ったあとは、副交感神経が活性化して脳がリセットされスッキリします。
このような時は、目覚めが良い事でしょう。
そのため、しっかり泣いたあとはスッキリするのです。

日常で溜まったストレスから脳を定期的にスッキリさせるために、涙を流すことを増やしてみましょう。
その為には、感情を抑圧し過ぎないことが重要です。

今まで中々泣けない人でも、しっかりと体が緩まってくると出やすくなります。
自分の感情を抑え過ぎないようになってきます。
自分の感情に素直な反応をさせてあげられるようになると、自然と出てくるようになるでしょう。

最初は、意識的に感動ものを観たり、昔感動した映画や自分が体験した場面の写真・思い出に浸ってみるのも方法です。
感動して泣いている人の動画を観るのも良いでしょう。
感情が動いたのなら、その思いを言葉に出しても良いでしょう。
私辛かった...。私頑張った...。
すごく嬉しかった...。すっごく感動した!!

このようなことを繰り返し行っていくことで、抑圧が少しずつ取れやすくなります。
涙を流すことを目的にスタートしてもいいでしょう。
そのことで、副交感神経の活性化を図り、脳をスッキリさせてあげましょう。


涙を流すことは、元々備わっている機能です。
自分なりに上手く使いこなしていけるような状態に向かってみましょう。


自律神経