更新日:2020.09.04
執 筆:整体師 飯島淳
自律神経の不調により、休職されている方がいます。
この場合、復職に向けてどのように過ごすかが重要です。
無理はいけませんが、ずっと休息だけではいけません。
復職前に自律神経を活性化させましょう。
ご存じの方も多いと思いますが、自律神経には2種類あります。
交感神経と副交感神経です。
これらは、自分の体を上手くコントロールするために常に働いています。
交感神経が過剰になれば、動悸やパニック発作・めまいが起こります。
副交感神経が過剰になれば、やる気が出ず、体に力が入らないことが起きます。
この2つが同じエネルギー量で働いているときには、バランスが整います。
しかし、どちらかが過剰でいると、もう片方は低下していることになります。
過剰側は弱め、低下側は活性化させ、2つの働きを均等に持って行く必要があります。
ストレスに対応するには、自律神経の働きが欠かせません。
そして自律神経は、知らずに負荷がかかっていることが多いのです。
例えば、入眠前にスマホでゲームをし過ぎていた。テレワークでオンオフが付いていなかった。スポーツ観戦がなくなった。希望の部署に異動出来た。
ストレスと認識していなくても、ストレスを浴びていることは多くあります。
ですので、悪くなった原因のストレスは、どんなことだったのかを分かっておくことが重要です。
特性を理解しつつ、自分に負担をかけた要因を知ることで、今後気を付けること・対処できることが分かってくるでしょう。
休職したとき、自律神経の働きは悪かったでしょうから、回復にはトレーニングが必要です。
スポーツ選手が怪我をしたら、その怪我に見合ったリハビリが重要です。
怪我による痛みが癒えて直ぐに、最大のパフォーマンスを出せる訳ではありません。
仮に、60%の状態で競技に復帰したら、再発のリスクは高まります。
再発しないためには、100%に近い状態に持って行くことが必要です。
休職後は、当然休息することは重要です。
問題は、その後にどのようなリハビリを行いながら復職するかです。
復職に向けて、順を追って少しずつ自律神経に負荷をかけていくことで復職後スムーズに働けます。
休む神経の副交感神経が働けるようになったら、ぐっすり眠れて体の緊張も和らぎます。
ここからが、取り組む課題の難しいところでしょう。
今度は、意図的に交感神経をしっかり働かせる必要があります。
そのために、運動による刺激を行いましょう。
運動の強度も少しずつ時間をかけて上げましょう。
慌ててどんどん量を増やしてはいけません。徐々に増やして下さい。
例えば、最初は部屋でラジオ体操をする。
続いて10分散歩に始まり、階段の上り下り。
電車に乗ってぶらぶらする。1時間の散歩やジョギング。
それから、半日外で過ごす。2時間歩き続ける。ジムでみっちり汗をかく。
このように交感神経を使い、リラックスできている体から負荷をかけてエネルギーを高めていく。
交感神経を使ったあと副交感神経がしっかり働き、オンオフが出来るような自律神経の状態にしていきましょう。