更新日:2025.07.10
執 筆:整体師 飯島淳
「原因がわからない不調が続いている」そんなお声をよく耳にします。
その不調、脳の疲れが関係しているかもしれません。
「なんとなくだるい」
「朝から疲れている」
「何もしていないのに頭がボーっとする」
こうした不調を感じている方は少なくありません。
ところが、病院で検査を受けても「異常なし」と言われてしまう…。
それでも体はつらい。
このような状態は、"脳の疲労"と自律神経の乱れが関係している可能性があります。
脳は、体を動かすだけでなく、感情のコントロールや呼吸・血流・内臓の働きまで担っています。
その中でも、自律神経の調整は脳の大切な仕事のひとつです。
特に前頭前野や視床下部といった部分がストレスや情報過多で疲弊すると、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくできなくなります。
その結果、
「眠りが浅い」
「決断できない」
「ずっと気が張っている」
「呼吸が浅い」
といった、原因がはっきりしない体調不良が続いてしまうのです。
脳の疲れは、筋肉のように「痛み」としては現れません。
代わりに、思考力や気力、睡眠、そして自律神経にじわじわと影響を及ぼすのです。
脳の疲れは、整体で頭蓋骨の調整を行うことで改善する場合もありますが、日常生活の中で取り入れられるセルフケアも効果的です。
ここでは、誰でも今日からできるシンプルな方法をご紹介します。
スマホやパソコンで脳が刺激過多になっているときは、ただ目を閉じて「吸って…吐いて…」をゆっくり5回繰り返すだけでも、副交感神経が働きやすくなります。
腹式呼吸が効果的です。
両耳をやさしく外側に引っ張ると、脳に近い自律神経の調整点が刺激されます。
ゆっくり円を描くように動かすと、リラックスしやすくなる方も多いです。
脳を休ませたいなら、寝る1時間前にはなるべくスマホを見ないこと。
画面の光と情報は、脳に「まだ活動中」と誤解させてしまいます。
照明を落とし、呼吸に意識を向けるだけでも眠りやすくなります。
横になって、手足の重みや温度、呼吸によるお腹や胸の動き、首や肩・腕の重みや温度などに静かに意識を向けてみましょう。
意識を向けた部分の力が少しだけ抜けていくようにしてみるとよいでしょう。
これらのセルフケアは、地味ですが効果的です。
毎日少しずつ続けることで、知らず知らずのうちに「なんとなく不調」が軽くなることも多いです。
脳の疲れは、自分でも気づかないうちにたまり、体にも心にも影響を与えます。
セルフケアを日課にして、脳の疲れを取りましょう。