運動で自律神経を活性化させる

更新日:2019.03.08

執 筆:整体師 飯島淳

みなさん、運動していますか。体を動かす時間を設けていますか。
3月に入り少しずつ気温が上がり、体を動かすのに良い時期となってくることでしょう。

運動するということは、体の色々な所を調整しながら行うことになります。
歩くにしても、右腕を前に出したら一緒に左足を前に出して歩きます。
考えもしなくても、ずっと行っているやり方です。無意識にまで落とし込めている動きです。

意識的に動かす運動も当然ですが多くあります。
右腕をグルグル回してみようとして、実際回すのは意識的な運動です。

このように筋肉を使って体を動かしている時には、脳から神経を介して動かそうとしている筋肉に指令が届き、そこの筋肉が指示通り働いて初めて体が動きます。


筋肉運動とは別に、自律神経は常に体をコントロールするのに動いています。
筋肉が働くために、その筋肉に血液を送ってあげる。
このようなコントロールは、自律神経が行っています。

激しい運動をすると、交感神経が働きます。
ヨガなどのゆっくりな運動は、副交感神経を働かせます。

自律神経を良い状態に保つには、交感神経と副交感神経の両方を同じぐらい働いている必要があります。
交感神経が10働けるとしたら、副交感神経も10働ける状態がベストです。

例えばストレスが溜まり、交感神経が優位に働き過ぎていると副交感神経の働きが低下してしまいます。これが長く続くと交感神経4と副交感神経2しか働けない状態になってしまいます。


さて、けん玉の玉を下にぶら下げた状態を想像して下さい。
玉を真ん中から、右に10センチ動かして「パッ」と離したら、落ちながら真ん中を通過して左に10センチ近く動くでしょう。

右に3センチだと左にも3センチぐらい…。同じぐらいの幅を動くことになります。

意図的に片側を働かせると、もう一方も働くエネルギーが湧いてきます。


これを自律神経として考えると、交感神経側を働かせると、副交感神経の働ける幅もアップする可能性が増えるということです。(時には片側だけ優位になり過ぎていることもあります)

激しい運動をすることで、交感神経は活発に働きます。これにより、自律神経全体の活動エネルギーの幅が増える可能性が出てきます。
そうなると先程、交感神経4で副交感神経2しか働けない状態だったものが、交感神経8・副交感神経7というように自律神経の全体のエネルギーがアップします。


このように、運動をすることで自律神経が活性化されます。
激しい運動をするのか、ゆっくりな運動をするのかを考える必要はありますが、運動はとても効果があります。普段使っていない側を活性化させることも良いでしょう。

ご自分の状態を考えながら、どの運動をするか選択しましょう。
以前よりも自律神経の状態が良くなり、これからどんどん自律神経を活性化させていこうという人には、いつもより少し激しい運動も良いでしょう。


自律神経