ボーっとしているとストレスに脳を支配される

更新日:2022.11.03

執 筆:整体師 飯島淳

起きた出来事の事実は変えられない。
それが、ストレスになるのか、特になんとも思わないのかは自分次第。

ストレスになった場合、何もしないで時を待つより、自分から積極的に何かをして、ストレスを遠ざけるわざを身につけましょう。

ボーっとするとストレスのターゲットになる

ボーっとすることで、脳内の信号は休んでいるようで、実はたくさん働いています。
この時の脳内の働きは、通常時の約15倍とされています。
脳の広い範囲が活性化されていきます。
そうすると、脳からアイディアがパッと生まれやすくなるのです。
今まで考えていたことが整理されて、とてもクリエイティブな働きをしてくれます。

音楽家が、寝る時に布団の中で急に曲が思い浮かぶ、なんて聞いたことがあるかもしれませんが、それもこの脳内の状態でしょう。

脳で色々考えていた、やりたかった方法やアイディアなどがパッとひらめくのはとても良いことです。
しかし、考えているのがストレスのことだと、ボーっとすればするほど脳内が無意識にストレスに支配されていきます。
ストレスの恰好のターゲットになってしまうのです。

ストレスに思い悩まされている時、ボーっとして時間が過ぎるのを待つことがあります。
すると、悩んでいるストレスに脳内で次から次へとスポットライトが当たってしまうのです。
結果、ストレスが脳内で主役になり、自分を苦しめることになるのです。
不安やイライラがぐるぐる脳内を駆け巡ります。
考えたくないのに、思い浮かんでしまう状態です。

ボーっとすることは、一見リラックスして全てにおいて良い効果が出そうですが、ストレスが多い時にこれをし過ぎると逆効果になることがありますので、気をつけましょう。

少しの集中でストレスを遠ざける

ボーっとすることで、脳内のエネルギーはたくさん使われ、ストレスなことを拾いやすくなってしまいます。

ストレスが起こっている時は、自分から何かに集中する時間を少し増やしてみましょう。
そうして、ストレスから脳内の信号を遠ざけるのです。

集中する時は、感情や思考の部分よりは体に意識を向けるのがいいでしょう。

  • 呼吸に集中する。5秒吸って5秒吐く。
    右のお腹と左のお腹では、どちらの方が呼吸時大きく動くだろうか。
  • 歩くときに、右腕と左腕はどちらの方が軽くしなやかに振れるだろうか。
    足はどちらの方が軽いのか。
  • 首をゆっくり回す時、右回りと左回りではどちらがスムーズなのか。

体のどこかに集中していると、そのことに脳の信号を使います。
すると、ボーっとしていた時のようなストレスを拾いやすい脳ではなくなるのです。

ボーっとすることは時に重要ですが、ストレス時には何かに集中するといった対策を取りましょう。
体に集中することによってストレスが弱まり、グルグルと嫌な思いを巡らせている時間が少なくなるでしょう。
起きた出来事が変わらずとも、自分でストレスを弱めるテクニックを身に付けていきましょう。