心を変えず、行動でストレスを減らす

更新日:2025.05.08

執 筆:整体師 飯島淳

ストレスがある時に、「もっとポジティブにならなきゃダメだぁ」などと、心をどうにかしようと苦しむ人がいます。

でも、心ではなく、行動によってストレスを減らしましょう。

心を変えなくても大丈夫

ストレスを感じる時に、「気の持ちよう」とか「考え方を変えればいい」などと思ってしまうことがあるでしょう。
しかし、ストレスで頭が働かない時、心を変えることはとてもエネルギーのいることです。
無理に「前向きな気持ちにならなきゃ・・」などと思うことで、心の葛藤が続き、ストレスをさらに増やすことになってしまいます。

頭ではわかっているのに、気持ちがついてこないことはよくあります。
わかっていても、簡単に変えられないのが心です。

今まで生きてきた体験や知識によって、あなたの心や考え方の癖が出来ています。
その心は、時に自分を守ってきたことだってあるでしょう。

本当に大切なのは、その心を変えようと頑張ることではありません。
まずは、「変わらなくてもいい」と自分を受け入れてあげることです。
今は、そう思っているのだから。

心を無理やり変えようとせずに、今の心のままでも大丈夫と思ってあげることが、回復への道の一歩目になるでしょう。

行動を変えてみる

心を無理に変えようとせずに、代わりに「行動」を少しだけ変えてみる。
それが、ストレスを減らすために有効な方法です。

例えば

  • 「おはようございます」といつもより大きな声で言ってみる
  • 深呼吸する時間をつくる
  • 歩くスピードをゆっくりにする
  • お化粧を変える
  • 好きな香りをかぐ
  • 良い姿勢を意識して過ごす
  • 夜スマホを見る時間を減らす

これらは、ほんの些細なことです。決して難しいことでもなければ、大きな変化でもありません。
でも、体は変化に敏感です。
いつもと違う行動の刺激が入ることによって、興奮したり、逆にリラックスしたりします。

ここでは、リラックスしたり、気持ちが良いと感じたりする行動を起こしてみましょう。

深呼吸するだけで、今は安全なのだと反応して脳がリラックスしてくれます。
そのことが、副交感神経を大いに活性化してくれます。
リラックス脳になっていくのです。

お化粧や洋服を変えると、その変化によって心も穏やかになることがあるでしょう。
穏やかになれば、脈は落ち着き呼吸も深くなりやすいのです。

このように、行動を少しだけ変えてみることによって、自律神経の状態が変わります。
過剰だった交感神経は弱まり、副交感神経を活性化します。
その結果、イライラや怒りが湧いていた心が静まっていきます。

小さな変化でも構いません。
その変化に、体は反応してくれます。
そして、それに心が後から反応してくれます。
心がつらい時、行動を少しだけ変えてみてください。



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