涙を流してストレス発散

更新日:2022.02.04

執 筆:整体師 飯島淳

ストレス発散のために、運動や飲食、気の知れた人とおしゃべりなどをすることがあるかと思います。
この他に、涙を流すことでストレスを発散しましょうというのが今回のテーマです。

なぜ涙を流すと良いのか

涙には、コルチゾールというストレスホルモンが入っています。
涙を流すということは、ストレスを体の外に出すということ。
ストレスを出す訳ですから、体と心にとてもいいことになります。

泣く前には、交感神経が優位に働いて涙腺を刺激します。
そして、涙を流すことで一気に副交感神経が働きます。
副交感神経が働きリラックスモードへ向かうと共に、自律神経の活性化にも繋がります。
感情が湧いたらしっかり最後まで泣くことが、自律神経にとって有意義なのです。

泣かないようにするのは、ストレスをグッと堪えて内に溜めておくことになります。
ストレスは、自律神経を使って解放してあげないと、発散できません。
イライラしているのに、そのイライラを我慢して時が過ぎるのを待っても、発散にはならないのです。

ストレスが出たら、早めに発散させてからリラックスモードにする。
感情が湧き、涙が出そうになったら、しっかり泣いてからスッキリする。
この流れが、ストレスを緩和させるのに必要なのです。

また、涙には苦痛を和らげ、幸せを感じるエンドルフィンというホルモンも入っています。
これは、モルヒネの6倍以上の量といわれます。
痛い時に涙が出るのも、その痛みを和らげようとする体の反応という訳です。

これらのことから、涙を流すことがストレスを発散させ、苦痛を和らげ、リラックスモードに向かわせてくれるといえます。

泣くための準備

うつ症状で感情が出てこない場合、簡単に泣けません。

この場合、体の緊張が強くなっていることがあります。
自律神経の乱れによって、筋肉の緊張が生じています。
交感神経・副交感神経が上手く機能していないのです。
筋肉を和らげておくことで、自律神経の機能が良くなり、体が涙を流す準備に入れるのです。
例えば、施術などで体がほぐれてくると、涙が勝手にこぼれてくることがあります。

そして、出来る範囲で強めの筋肉運動(交感神経)と腹式呼吸やストレッチ(副交感神経)を取り入れて自律神経を活性化させ、涙が出やすい状態に持っていきましょう。

また、涙を流すことをしてこなかった人も簡単に泣けません。
人前で涙を見せるなんて・・・
なんとなく、涙を堪えていた人もいるでしょう。

泣くための感情が活性化されていないのです。
先ずは、自分の感情を感じてみましょう。

今は、どんな気持ちか・何を感じ思ったか。
言葉に出して、紙に書いて、外に感情を出しましょう。
そのことで、少しずつ泣けるスイッチが入りやすくなります。

感情が湧いて出てくる人なら、感動する映画を観たりして泣いてみましょう。

ストレスが溜まった時に、体と心を泣ける状態に持っていき、しっかり泣いてみてください。
そのあと、スッキリすることでしょう。