エネルギー量を見極める

更新日:2019.02.08

執 筆:整体師 飯島淳

私たちの体は、電気やガス、車で言うところのガソリンと同じで、エネルギーがあることによって動き続けられます。
車はガソリンが無くなると、部品が故障していなくてもエンジンがかからなくなり、動かなくなります。

車は、ガソリンメーターがあるのでそれを見れば一目瞭然。
ガソリンがあとどのくらい残っているのか分かります。

しかし、体は何かを見て判断するということが出来ません。
脈拍・血圧などをチェックしても、体にあとどのくらいのエネルギーが残っているのか、はっきりとした数字で分かるわけではありません。

そうなると、これくらい動いたから、もう休まないといけないな...など、今まで経験した感覚で判断する必要があります。
しかし、この場合経験したことがある出来事や、体の感じる力がしっかり働いている状態であることが必要です。

もしも、体の感じる力が鈍っている場合は、エネルギーを使い過ぎていることに気が付きにくくなります。
何となくこのくらい?と感じているか、それに大きな誤差がある状態になります。

エネルギーの残りに大きな誤差があるまま感じていると、疲れていてエネルギーがあまり残っていないのに、残っているものだと認識して行動を起こしてしまいます。
すると、気が付いた時には体のどこかの部分の働きが低下しています。
胃腸が働かない人もいれば、全身だるくなっている人もいるでしょう。
当然、調節機能の自律神経の働きも低下しますから、めまいや不眠なども起こりやすくなります。

不眠・めまい・パニック発作など何かしらの自律神経症状が出ている人は、体の感じる力が鈍っている状態の時にどのようにすれば良いのか、エネルギーが本当はどのくらい残っていそうかを考えてみましょう。

  • 朝起きた時に、寝る前より回復出来ていない。
  • 何かの行動をした後、思ったより疲れている。
  • エネルギーを使っていないと思っている日でも、症状が悪化している。
  • カフェインを摂らないと頑張れなくなっている。
  • 寝ているだけで、疲れる…

例として挙げましたが、このようなことが続いて起きている場合、エネルギー量が少なくなっている可能性があります。
体を動かすエネルギーが不足している訳です。

エネルギーが不足することで、腕などを曲げ伸ばしする筋肉、内臓の働き、心臓の働き、交感神経と副交感神経の働き、思考力や感じる力など、それぞれ働きが低下してきます。
また、心も弱ってしまうこともあります。

エネルギーが不足している場合、新しいことを始めたり、いつもより負担の大きな行動を取ったりするには注意が必要でしょう。
いつもより行動を少なくする必要があります。
そして、心理的負担も避けたいところです。

以前出来ていたから今も出来ると思って、同じエネルギーを使うのも良くないでしょう。
以前とは、エネルギー量が違う可能性があるからです。

エネルギーは、無限ではありません。
何かを飲んだら直ぐに満タンになる訳でもありません。
体は、車のようにガソリンを満タンにしたからOKという訳にはいきません。
じわじわとエネルギー量が落ちてきているので、回復には時間が必要です。

今、エネルギー量が少なくなっているかもしれないと感じている方は、じっくりエネルギー量が増えてくるように目の前の事をやらないという選択肢も必要です。

待ちましょう。やれる時期が来てから、楽しくやれば良いのです。