運動をして脳を育てる

更新日:2022.10.03

執 筆:整体師 飯島淳

10月に入りました。少しずつ涼しくなり、秋を感じられる気温や景色になっていくでしょう。

「食欲の秋」や「読書の秋」などといわれる秋。
「スポーツの秋」なんて言葉もあります。
スポーツの日は元々、1964年10月10日に東京オリンピックの開会式が行われたことを記念して制定されました。
また、涼しくなってくることで、スポーツをするのに適している気候だということからも「スポーツの秋」といわれるようになりました。

そんなタイミングですので、是非運動を始めてみましょう。

運動により脳の機能が強化される

運動は、脳にとても良い効果をもたらしてくれます。
それは、脳の機能が強化・新生されることです。

脳には、とてつもない数のネットワークが存在しています。
しかし、年齢とともに脳は衰えていきます。
脳の劣化を加速させるのが、「運動不足」「加齢」「ストレス」になります。

30歳を過ぎれば、人により脳の衰えが始まります。
ある程度の年齢になると、老化は仕方のない部分ですが、脳は何歳になっても新生できるのです。 脳の細胞を新しく作りあげるのは、運動によって生まれる刺激からとなります。

脳の機能が上がることは、老化防止につながります。
そして、認知機能も強化されますので、認知症の予防に運動はとても有効です。
65~79歳で週2~3回の運動をしていた人としていない人では、運動をしていた人は、50%も認知症になる確率が低くなるというデータがあります。

脳を育てる運動とは

それでは、どんな運動が良いのでしょうか。
先ず始めてほしいのは、有酸素運動です。ウォーキング30分が目安です。
これを少なくとも週2~3回行いたいところです。
これを続けるだけでも、認知機能・集中力や記憶力UP、そして自律神経症状・うつや不安・PMSの軽減などに効果があります。
ウォーキングにより脳に酸素がたくさん回り、ドーパミンやエンドルフィン・セロトニンといった、やる気や幸福感・安心感のホルモン値が上がります。

その他に、バランス系と柔軟系の運動として、ヨガやピラティス・ダンス・片足立ち・バランスボールなど、筋肉トレーニングとして、スクワットやダンベル・腕立てふせ・階段上り下り・腹筋背筋などがよいでしょう。

同じ動きだけではなく、有酸素運動を続けつつ、細かな動きを日々入れてみましょう。体を思い通りに動かすには、静的運動(止まったまま維持できる)と動的運動(滑らかに動かすことができる)の能力が必要です。

直立し続ける力、これには筋肉や関節の位置など同じ状態をキープし続ける働きがあります。一方ウォーキングのように、筋肉や関節を滑らかに動かす力も重要です。
これらの運動調整も、脳の細かな働きによって実行されます。

自分の未来に向けて、今から運動をし続ける力を養いましょう。
運動によって脳を育て、楽しく穏やかで、思い通りに過ごせる日常を今から作りあげましょう。