休むということ

更新日:2017.07.17

執 筆:整体師 飯島淳

今回は、休むということについてです。
体は、無制限に動き続けられる訳ではありません。
動いたら修復するために休む。

プロ野球の先発投手は、登板して、だいたい5日前後空けてから、また登板する。
これは、筋肉が回復するのに必要な期間を設けているからです。
朝から仕事で起きていたら、夜には必ず寝る。
車でも、走り過ぎたらガソリンを入れるためにスタンドに行く。
動いたら、修復するために休むということを必ず行う必要があります。

厚生労働省によると、16年度の労災認定された人が498人。
労災請求者は、1,586人。共に過去最多となっているようです。
この方々以外にも、たくさんの方が同じような状況にいると思われます。
過労や精神的なストレス等で、心と体の緊張が収まらなくなっています。
このままの状態を続けていると、車でいうところのエンジンストップ(オーバーヒート)になります。

これを人間でいうと、これ以上緊張し続けられないので、機能停止、つまりエネルギー切れを起こします。

ここで、休むということが必要になってきます。

自律神経でいうと副交感神経が「休む」ために働くということです。
自律神経は、「動く・働く」神経の交感神経が過剰になることで乱れていきます。
交感神経の働きが過剰になる事により、体も心も緊張状態が続いてしまいます。

この「休む」という言葉には、一般的にも色々な意味合いがあります。

  • 仕事を休む
  • 学校を休む
  • 動きが止まる
  • 寝るために床に就く
  • いつも行っていることを、やらないでいる
  • 休息する
  • 心と体を休める

ここで休むということについて考えてみたいのですが、「仕事を休む」だけで副交感神経が「休む」ためにたくさん働くでしょうか。
確かに、仕事に行くよりは働くでしょう。
しかし、仕事を休んでいるのに、家で仕事のことをずっと考えていると、思考の部分では「動く・働く」神経の交感神経モードで心が休まりません。

寝ているとき仕事が夢にまで出てくることもあるでしょう。
そうならないように、心も休ませる必要があります。

好きな所に行って好きな事をする。
心許せる家族や仲間・恋人と出掛けてみるなど、仕事モードではない、思考が働く状態にしておく必要があります。

  • 仕事の日でも、ずっと緊張状態にならないように心掛ける。
  • 体を休めるため休憩を上手く入れる。
  • 休憩の時は、それまでの作業の頭から違うモードに切り替える。
  • 心と体を休めることに専念する。
  • 胃を休ませるには、時間だからといって食事を摂らない。
  • 目を休ませるには、パソコンの時間を短くする。目をつぶる。
  • 一日立っていたら、横になって筋肉を休ませる。
  • 嫌いな人と同じ空間にいたら、その場から違う場所に行く。

その時々で、休ませ方には、たくさんの選択肢がたくさんあるはずです。
そこで、今、自分が出来る休ませ方をしてあげましょう。
心と体のエネルギーは、人それぞれ違います。
他の人と比べる必要は全くありません。
自分の状態で、判断して行動してあげましょう。

休ませることが上手くなれば、心と体に余裕が生まれてくることでしょう。