空腹で健康になる

更新日:2016.04.12

執 筆:整体師 首藤彩

空腹感は遺伝子を修復する

「うつ・自律神経失調症の改善には小食と空腹感が大事」のページでは、空腹を感じないことで、うつ・自律神経失調症を含む様々な病気になりやすくなるということがお分かりいただけたかと思います。

以前、「延命(長寿)遺伝子=サーチュイン遺伝子」が話題となりました。

このサーチュイン遺伝子は、空腹状態におかれたとき、体内60兆個の細胞の中にある遺伝子をすべてスキャンして、壊れたり傷ついたりしている遺伝子を発見し修復しているということも明らかになりました。

あらゆる動物実験においても、食事の量を4割減らすと1.5倍長生きするという結果も出されています。

空腹とは遺伝子から活性化させるものなのです。

体の感覚に素直になり、うつ・自律神経失調症を改善する

動物は病気のときなど空腹を感じないときは食べません。
これは、生きていくために「今、何をすればいいのか」ということを体から感じて、それを素直に実行しているからです。

その一方で、人間は思考や記憶などの高度な働きができますが、胃が空腹を感じない=「食べたくない」と言っているにもかかわらず、「一日三食きっちり食べた方が健康になれる」と頭で考えてしまうのです。

人は体の感覚よりも頭で考えている方を優先しがちですので、胃は空腹を感じない=「食べたくない」と言っていても、頭で「食べた方がいい」と考えてしまいうので、つい空腹を感じていなくても食べてしまうのです。

しかし、これではうつや自律神経失調症になりやすい体になります。

うつや自律神経失調症の改善に重要なことは、体の声を聞き、それを実行してあげることです。

空腹で体の声を聞こう

体を動かしたいなら動かす、休ませたいなら休ませる、空腹を感じていないなら食べない、など体の感覚に素直になることがとても重要なのです。

これらを無視して

  • 「一日三食食べるのが体にいい」
  • 「朝食を食べる方が脳が働く」
  • 「体力をつけるために食べないといけない」

などと考えて食べてしまうと、胃は空腹を感じないほど衰弱しきっているのに、消化活動を強要され、さらに衰弱してしまうのです。これでは自律神経が乱れてしまいます。

疲れたら休む。

こんな当たり前のことが「朝食」「一日三食」「栄養」という言葉で無視されてしまうのです。


以上、空腹で健康になるについてお話していきました。