砂糖と人工甘味料

更新日:2015.09.26

執 筆:整体師 長井亜紀子

自律神経が乱れている方に 「空腹時の甘い物は控えて下さい」とお伝えすると、「砂糖以外の甘いものなら大丈夫ですか?」という質問をされることがあります。

今回は、砂糖以外......例えば「カロリーゼロ」などの商品や、ダイエット系の飲食品に含まれる「人工甘味料」についてお話します。

人工甘味料と体の病気

さて、皆さんは商品を購入する時、実際に手に取って原材料を見たことがありますか?

こういった商品の中には、砂糖の代わりに人工甘味料が使われていることがあります。

中でも、よく見られるのが、

  • アステルパーム
  • アセスルファムカリウム
  • スクラロース
  • ネオテーム
  • サッカリン

などです。

この人工甘味料(例えば、アセスルファムカリウムやスクラロース)を使った研究結果によると、人工甘味料でも、やはり砂糖と同じように血糖値が高くなり、膵臓からインスリンを分泌させて血糖値を低くさせることがあるそうです。

インスリンが過剰に分泌し続けると、そのぶん分泌能力が疲弊するので、衰えて高血糖、やがて糖尿病(Ⅱ型)へと進行していくことも考えられます。

また、糖尿病の問題だけではなく、腎臓機能の低下や肥満によるメタボリック症候群の合併リスクもあります。

さらに、血糖値が高くなる病気の3大合併症として、網膜症や腎症、神経障害をも引き起こしてしまう可能性があります。

人工甘味料と心の病気

その他、抑うつ症状や血管系の疾患への影響もあります。

例えば、アステルパームのフェニルアラニンという代謝の産物は、アミノ酸の一種で、セロトニンやドーパミンといった神経の伝達物質をつくるチロシンやトリプトファンの脳への輸送を妨害します。

これらが脳へ運ばれないと、セロトニンやドーパミンが低下し、うつや不安、睡眠障害や疲れなどの症状が現れます。

●●過ぎに注意!

最もやっかいなのは、人工甘味料は砂糖よりも甘味が強いということです。甘味が強いと依存性も高まるため、ついつい食べ過ぎてしまい、その結果、甘味が感じにくくなるという、味覚を鈍化させる傾向もあるようです。

とはいえ、摂り過ぎなければ問題はありません。

上記のこと、そしてそれ以外にもいえることですが、これらの症状は俗に「摂り過ぎ」の場合に考えられることであり、多く摂取すれば必ずそうなるというものではありません。

人工甘味料も含めて、殆どのことにいえますが「●●過ぎ」は体に負担をかけるので、 何でも 「ホドホド 」にして下さいね。