自律神経を強化するため体を動かす

更新日:2021.09.03

執 筆:整体師 飯島淳

自律神経の乱れからくる、不眠・息苦しさ・めまい・動悸・パニック発作・うつなど、様々な症状でお困りの方がいます。

自律神経症状の改善には、体を動かすことが必要です。
症状改善のために、体を動かす必要性を理解しておきましょう。

体を動かすことのメリット

自律神経は、常に血圧や体温など体の隅々までのコントロールをしています。
自律神経失調症とは、そのコントロールが上手くいかず体に症状が出てきた状態をいいます。
それが、不眠や息苦しさ・めまいといったものです。

これらの症状が起こらないようにするため、そしてその症状が出たときに回復するために大切なことがあります。

それは、「体を動かす」ということです。

体を動かすことで、自律神経は血圧調整をしたり、汗をかいて体温調節をしたりするなど、体の隅々までコントロールする必要が出てくるのです。
つまり、自律神経に刺激が与えられます。
刺激が与えられることによって、自律神経は活性化していきます。

では、体を動かすとどのようなメリットがあるのか。

それは、体を動かすことで筋肉がポンプのように働き、全身に酸素が行き渡るようになることです。
特に脳へ酸素が行き渡ることによって、自律神経がしっかり働けます。
酸素が不足している箇所では、痛みやしびれといった症状が起こりやすくなります。
酸欠になってしまうと、自律神経の力を存分に発揮することができません。

人は、ストレスに対して交感神経で対応することがあります。
例えば、問題が起きた時にやる気を起こしてその問題に立ち向かうときなどです。
この時には、交感神経の力が必要になってきます。

体を動かすこと、特に筋肉を使うことで、交感神経が働きます。
そのことで交感神経が活性化されると、ストレスに対応する力が大きくなる訳です。

また、体を動かし交感神経を働かせることによって、溜まったストレスを発散することも出来ます。
体を動かして交感神経の活性化を図り、自律神経を強化しましょう。

気を付けたいのは、疲弊しすぎている時はまず休むことが必要だということです。
その時には、体を動かすより、休んで副交感神経を活性化させてあげましょう。

体を動かす方法

自律神経を強化するために体を動かすことが大切だと理解したうえで、何をすると良いかですが、大きく分けて

  • 全身を使う方法
  • 部分的にアプローチする方法

の2つがあります。

先ずは、ラジオ体操のような全身を使った動きです。
他にも、ジョギングやダッシュ・スクワット・ウォーキング・階段を歩くなどもあります。全身を使うことで自律神経に大きな刺激が与えられます。

一方、足・指・顔・声・腕など部分的に動かす方法もあります。
足の裏で地面を力強く押し込む、手の指を使って何かを強く握る、表情筋を細かく動かす、大声をだして口やのどの筋肉を使う、腕をグルグル回す、そして、横隔膜を使った大きな呼吸など、たくさんあります。

自分のやりやすい場所から始めましょう。

体を動かすことで、ストレス発散をしたり、ストレスへの抵抗力を上げたりすることができます。
自分の体調を考えながら体を動かし、自律神経を強化させましょう。