睡眠に対する柔軟な考え方

更新日:2019.05.03

執 筆:整体師 飯島淳

ゴールデンウィーク、皆様いかがお過ごしでしょうか。
10連休という方も多くいらっしゃるようですね。

自律神経は、色々な変化に対して敏感に体を常に調整しようと働いています。
この4月は、気温の変化も多く大変だったことでしょう。
ゴールデンウィーク前半にも寒い日がありました。
自律神経において負担がかかった4月であったのではないかと思います。
免疫力の低下も起きて、インフルエンザにかかる人も増えていたのでしょう。


この様な大型連休の時には、

  • 「生活リズムを崩さないようにしましょう」
  • 「朝ご飯を決まった時間に食べましょう」

と、よく言われます。

確かに、生活リズムを同じにしておくことは重要です。


自律神経は「朝起きてから段々と交感神経が優位になっていき、夜になると副交感神経が優位になり眠りにつける」というリズムがあります。
体がバリバリ動けて元気な人が、このリズムを守ることはとても良いことです。
しかし、不眠症状のある人はその人に合った対策が必要です。


例えば、0時に布団に入っても寝つけずに、眠りにつくまで4時間もかかってしまう。
起きるのが7時だとすると、睡眠時間が3時間になってしまいます。
これが毎日続くようでは、体がしっかりと回復出来ていないでしょう。
段々と疲弊してしまいます。
そして、寝ることに対しても「また今日も寝られないのかな~」と、思うようになってしまいます。
布団で色々と考えるようにもなって、ストレスも増えてきてしまいます。

このような人が、ゴールデンウィーク中も生活リズムが乱れないように、4時に寝て7時に起きようとするとします。
これでは、体の回復ができません。

せっかくの大型連休ですから、起きるのは何時でも構いません。
翌日仕事がない分、目覚ましをかけず自然と目が覚めるまで寝ていましょう。
12時に起きても良いですし、少しの間生活リズムが乱れても良いでしょう。
寝るのが朝6時になったり2時になったりと、起きた時間の関係で生活リズムが変わることも受け入れましょう。

このタイミングで優先するのは「睡眠時間をどれだけ確保出来たか」です。
10日間で何時間寝られたかが重要です。その時間分、体は回復出来ます。


この他に、現在休職中などで昼夜逆転してしまっている人もいます。
浅い睡眠で、睡眠時間が短くなっている場合もあります。
その方がなんとか生活リズムを正そうと、朝9時までに起きようと頑張っているケースがあります。

このような時も、優先するのは1週間や2週間で何時間寝られたのかということです。

徐々に睡眠時間が取れるようになってくると、体のエネルギーは増えてきます。
自律神経が働くにはエネルギーが必要です。
エネルギーが増えてくると、段々自律神経を働かせる力が出来てくるので、体が元の良い状態のリズムに戻ろうとしてくれます。
良い状態に戻るまで時間がかかることもありますが、焦らずじっくり続けていきましょう。

それまでは、生活リズムが乱れていても構いません。
何時間寝られたのかを優先にしましょう。
ご家族の方にも理解してもらい、昼でも寝ていられる環境を作りましょう。
眠りにつきやすいよう、日中はお部屋のカーテンを閉めておきましょう。
このようなことを優先的に行ってみる時期というのも必要です。


そこから、次のステップとして生活リズムを気にしましょう。
何時に起きるのか、何時頃寝るのかを、少しずつ良い方に戻していきましょう。
急には行わず、少しずつ戻していきましょう。