気圧の体への影響

更新日:2017.08.03

執 筆:整体師 飯島淳

私たちの体は、気圧の変化に合わせて体内の圧力を調整している

天気が悪い日は、体調を崩し気味という方いますよね。 週間天気予報を観ているだけで、ぞっとする時ありますよね。 雨・・雨・・曇り・・

天候によって体調に変化が生じるのは、気圧の影響が大きいです。
気圧とは、大気の圧力。簡単にいうと空気の圧力です。地球上にいるからには、この圧力が必ずかかっています。

1気圧、1013ヘクトパスカル。
おおよそ親指の爪の大きさに対して、1キログラムの圧力がかかる強さです。
これが体全体にかかっている訳ですから、かなりの圧力を常に受けていることになります。

晴れの日(高気圧)の自律神経の働き

人間には、常に自分の体を調節している自律神経によって、体内の圧力を外部の圧力(気圧)による刺激から調整をしています。

気圧が高い場合、外部の圧力が強いので、外部から体内に向かう圧力が強くなります。
血管は適度に圧迫され、血流がよくなります。
水をまく時にホースを少し圧迫すると、水が強く流れ出ていきますね。
体がその状態です。
適度に循環がよくなることは体にとって良い事です。

気圧が高い時は、天気としては、晴れ。自律神経でいうと交感神経モード。活動モードです。

雨の日(低気圧)の自律神経の働き

では、問題なのは、天気が悪い時の低気圧の状態。

よく、天気が悪くなると古傷が痛む。気分が落ち込み気味になる。頭痛など体調不良が出るという人がいるかと思います。

以前あるお父さんがこんなこと言っていました。
「腰が悪いから、天気が悪くなるのは腰の感覚で分かる」
「子供たちに、パパ、今日傘持って行った方がいい?と言われる」
「子供達は、天気予報より俺に聞いて来たが、腰が良くなってから雨が降るかどうかが当たらなくなり、もう聞いてきてくれない」
「頼りにされなくなったのは、寂しい・・・」
体が良くなった事による代償ですね・・


気圧が低い時には、体の中で何が起こるのでしょうか。
自律神経でいうと、副交感神経モード。お休みモードです。
先程の高気圧の逆で、血流は悪くなります。

気圧が低い事によって、体内の圧力は、体の内から外へと向かいます。膨張するという事です。
こうなると、血管は拡張している状態です。
血管が拡張しているので、適度なポンプ作用がなく、血流は悪くなります。
リンパ液の流れも当然悪くなり、水分代謝は良くないので、むくみも起こりやすくなります。
血圧は、低下してきます。関節も膨張して動きにくくなったり、関節痛も起きやすくなります。

また、低気圧になると、ヒスタミンという物質が過剰に分泌します。
ヒスタミンが細胞外へ流れると、免疫機能に過剰な働きを起こさせます。
すると、アレルギー反応が出て、鼻炎・花粉症やアトピー性皮膚炎といったような症状が起こります。

気圧の影響を受けにくくするには

これらの症状を防ぐためには、天気が悪くなり低気圧になっても、影響を受けにくくしておくことが必要です。

自律神経の状態を整えておくことも必要ですし、適度な運動や、筋肉をほぐして血流を良くしてあげることも必要です。
天気が悪い日に、ストレッチを多くやるのも良いでしょう。