血液の流れと高血圧

更新日:2015.08.21

執 筆:整体師 飯島淳

血液の流れ

血液の成分のうち、酸素を運ぶ役割をしているのは赤血球です。

呼吸で酸素を含んだ血液は肺から心臓へと流れます。
血液は、心臓の左心房・左心室を通り、大動脈へと流されます。
その血液は小動脈から細動脈・毛細血管へと流れていきます。

こうして、体の遠いところまで酸素が送り届けられるのです。

毛細血管から酸素が少なくなり、二酸化炭素が多くなった血液は、細静脈へ吸収されて、小静脈・大静脈へと流れながら肺へと戻っていきます。

そして、肺の働きによって、酸素が多くなった血液へ変えてから心臓へと流すのです。

この力によって、絶えず全身の細胞は働けることができるようになっています。

血圧の数値

高血圧とよく耳にするかも知れませんが、いったい高血圧とはどのくらいの数値からいうのでしょうか。
日本では、

  • 収縮期血圧(最高血圧)が140以上
  • 拡張期血圧(最低血圧)が90以上

この数値が高血圧と診断されています。

成人における血圧値の分類

分類 収縮期血圧 拡張期血圧
至適血圧 <120 かつ <80
正常血圧 <130 かつ <85
正常高値血圧 130~139 または 85~89
I 度高血圧 140~159 または 90~99
II 度高血圧 160~179 または 100~109
III 度高血圧 ≧180 または ≧110
(孤立性)収縮期高血圧 ≧140 かつ <90

資料  2009年日本高血圧学会 高血圧治療ガイドラインより

これは、病院での診療時の血圧です。
家庭での血圧が収縮血圧が130以上、拡張期血圧が80以上で高血圧基準とも言われています。

低血圧は基準が定められていないようですが、一般的には、

  • 収縮期血圧が100未満
  • 拡張期血圧が60未満

この場合に、低血圧と判断されるようです。

高血圧と白衣高血圧

基本的に、血圧は低い方が良いとされています。
低血圧は、治療するといったことがほとんどありません。

一方、高血圧は、すぐさま治療が必要になってくるケースが多く、高齢になればなるほど高血圧のリスクも高くなってきます。
40歳ぐらいから男女とも高血圧になっている人口は増えてきます。

正確な血圧測定では、上腕での測定を使います。
手軽に出来る家庭用に用いられる手首で測定する機械もありますが、あまりお勧めできません。
家庭での血圧測定も上腕で測ることをお勧めします。


血圧を測るにあたっては、安静時でないと正確な数値がでないこともあります。
白衣高血圧と言われる人は、病院で白衣を着た人=医師が血圧を測定すると、血圧が高くなります。

このような人は、病院での測定は正確なものではないので、1時間後にもう一度落ち着いてから測定するか、帰宅してから測定するようにします。

このような白衣高血圧の人は、全く問題がないかというとそうでもないのです。
白衣高血圧の人のように、少しの緊張や不安ですぐに血圧が上がってしまうのもいいことではありません。

白衣高血圧の人は、5年以内に高血圧になるともいわれていますので、このような人は、定期的に測定しておくべきでしょう。

以上、血液の流れと高血圧についてお話していきました。