低体温の予防対策

更新日:2014.08.07

執 筆:整体師 飯島淳

低体温と死亡率の関係

1日のうちで最も死亡率が高いのは午前3時~5時といわれているのをご存知ですか?何故ならこの時間帯は気温と体温が1日のうちで最も低くなるからです。
1日の最低体温と最高体温の差は1度位です。

低体温の危険性

「たかが一度」と考えてはいけません。
体温が1度上昇すると免疫力は6倍になり、1度下がると30パーセント以上低下するという研究結果が出ています。

その理由として、健康体で免疫力も旺盛になるのが36.5度といわれています。
35.5度が恒常的に続くと、排泄機能低下、自律神経失調症やアレルギー症状が出ます。
ガン細胞が最も増殖する体温は35度です。30度で意識を失います。

というように人は熱によって生命を維持しています。風邪をひいた時や胃腸の調子が悪いときを思い出してください。
高熱が出たり、食欲がおちたりしますよね。

これは、絶食や発熱することにより自分自身で体調を戻し、その天寿を全うしようとする体本来の働きによります。医者や薬、ましてや病院すら存在しない野生動物の世界では、これが当たり前です。

つまり日頃の体温が36度に満たない「低体温の人」は、たとえ今は健康でも将来は体調を崩したり、病気にかかる恐れが高いということなのです。
「私たちが毎日測定しなければならないのは体重よりもむしろ体温ではないでしょうか?」

夏の低体温予防対策

現代社会では、夏でも冷房により体の冷えは強くなります。
夏はそもそも体の基礎代謝が低下し、産熱しにくい状態にあります。
これは暑さをしのぐ為です。体を冷やす食べ物を多く摂り、夏を乗り越えようとするのが祖先から伝わる生活の知恵であって、今ではそれに拍車をかけて冷房で体を冷やすのですから体温低下が起こるのは当然といえるでしょう。

それを防ぐ為にも、ウォーキングや軽い筋肉トレーニングなどの運動をして、筋肉からの産熱量を上げたり、入浴で湯船にきちんと浸るなど、全身の血行を良くしてあげること。又、冷たい物・水分の摂り過ぎで体を冷やさないようにすること。

このようなことに気を付け、できることから取り組みましょう。
いよいよ暑い夏がやってきます。
今年の夏は少しでも体温を上げて元気に過ごしましょう!

豆知識:

夏の疲労回復にはビタミンB群の摂取が効果的です。
うなぎ・豚肉・大豆・枝豆・玄米などを食事に取り入れてみましょう。