パニック障害の原因と対策。4つの注意事項は?

更新日:2011.05.26

執 筆:整体師 飯島淳

調子が悪い時には、いつも以上に注意が必要

  • 過剰なストレスがある場合
    精神的ストレス、構造的ストレス(歪み)、温度湿度のストレス、化学的ストレス(添加物・たばこ・排気ガスなど)、特にカフェインは飲まないようにしましょう。

    また、不安を解消したくて、アルコール依存症を合併するケースもよくあります。
    自分がどのストレスが多いか、どのストレスなら軽くしやすいかを考えましょう。

  • 糖の過剰摂取
    血糖値が急上昇して、インシュリンを放出するので、体力をたくさん使うことになってしまいます。

  • 栄養不足の場合
    バランスの良い食生活を心がけましょう。大豆製品や魚介類などもしっかり食べましょう。

  • 睡眠不足が続いている場合
    眠らないと体は休まりません。睡眠不足により、体の緊張なども起こります。 時間がない時には、小時間でも小まめに寝てあげましょう。眠っているときでないと、脳はリラックスして休めません。

  • 体力が低下している場合
    用事は後まわしにして、とにかく休養を積極的にとりましょう。

など

例えば、恐怖を感じていたりストレスが多くかかっていたりすると、体は大きなダメージを受けます。
すると体は、ストレスホルモンをたくさん出して、対処しようとしますが、ストレスホルモンを出せば出すほどに、体はエネルギーを使う必要があります。全体の体力が落ちれば落ちるほど、回復は遅れるのです。
調子が悪い時は、極端に気をつけるぐらいでも良いと思います。

原因

原因は、はっきりと解明されていませんが、脳の中の神経伝達物質が不具合を起こしているという説が一番有力です。

発作に関係があるとされているのが、セロトニンとノルアドレナリンという物質です。
ノルアドレナリンというのは、生命の危機に直面したときに青斑核(せいはんかく)というところから分泌されます。

発作は、この青斑核がなんらかの原因で誤作動してしまった時に起こります。危険でもないのにノルアドレナリンを分泌してしまい、脳の異常興奮を引き起こします。

それが、「予期不安」を引き起こします。興奮はさらに脳内奥へ行き「広場恐怖」へと進んでしまいます。このような脳の一連の流れがありますが、自律神経もこの影響で乱れています。
パニック障害の場合は、自律神経の機能を改善させることも非常に重要になってきます。

改善への対策

周囲の協力と焦らない心構え

まずは、病院での早期検査をしてください。
そこでパニック障害だと分かれば、薬での治療が必要になってきます。当然ですが、体の歪みも整えていかなければなりません。
薬や歪みの改善も大切ですが、不安などから過度にストレスを浴びていると思いますので、それを少しずつ取り除く、ご自身に合った方法を見つけることが非常に大切です。

お風呂でも、朝のボーっとする時間(この時に朝から悪いニュースは観ないようにする)でも、一日の中で、「リラックス」できる時間を必ず作り、自律神経のリラックスさせる副交感神経を働かせるようにしましょう。

一番のおすすめは、腹式呼吸です。
吸う時は大きくお腹を膨らませて、吐く時にはお腹を凹ませます。ゆっくり時間を掛けて、出来る限りリラックスした状態で行ってください。
発作は女性の方が多いとされていますが、腹式呼吸も女性の方が苦手なケースが多いです。

毎日一つは、楽しいことを見つけましょう。
どうしても、不安なことばかり考える時間が増えてしまいますので、積極的に楽しいことを考えましょう。あれもこれもと考えたり、やったりしないで一度にひとつのことだけに集中してください。

38~40度ぐらいのお風呂にゆっくり浸かりましょう。
40度を超えると交感神経が働きやすくなりますので、注意しましょう。

軽いストレッチ&有酸素運動をしてみましょう。
ただし、疲れ切っているときは、あまりやらない方が良いかと思います。
運動のやり過ぎは、発作の引き金になることもありますので注意して下さい。

周囲に体調のことを理解してもらい、サポートしてもらいましょう。
職場復帰などは、120%OKと自分で思ってからするようにしましょう。

電車やバスがダメな場合は、急に乗らないことです。
体調が良くなっても、少しずつ時間かけてから訓練していくなどして、少しずつ自信を付けていけるようにしましょう。決して焦らないようにしてください。
発作がある方は自分自身に注意を向けすぎるため、本人の症状より悪いと感じてしまいがちなようです。

パニック障害の治療は、薬・体の歪み・生活習慣・食生活などを改善していく必要があります。治りたいとご自身で思うことも非常に重要です。
良くなるまでは、長期戦のケースもありますから、焦らず周りの力も借りつつ、前向きに良くなる方向に向かっていかれると良いかと思います。